当て逃げされたら車両保険は使える?
等級への影響と16社の補償可否を解説
当て逃げと車両保険の基本的な関係
車両保険には大きく「一般型(車対車+A)」と「エコノミー型(車対車のみ)」の2種類があります。当て逃げへの対応は、この型の違いによって決まります。
一般型は「相手が特定できない当て逃げ」も補償の対象です。加害者が逃げてしまい相手を特定できなくても、自分の車両保険から修理費が支払われます。
エコノミー型は「相手の車が特定できる場合の衝突・接触」のみが対象です。相手が逃げてしまった(特定できない)場合は補償されません。
「A」は「当て逃げ(Ateniki)」を意味します。一般型・車対車+Aと表記される保険は、この当て逃げを含む幅広い事故が補償対象です。契約証券や保険会社のサイトで確認できます。
16社の当て逃げ補償可否一覧
主要16社の当て逃げ補償可否を確認しました。各社の約款・公式情報をもとにしています。
| 判定 | 保険会社 |
|---|---|
| ○ 補償あり | 東京海上日動・損保ジャパン・三井住友海上・あいおいニッセイ同和・共栄火災・ソニー損保・アクサダイレクト・東京海上ダイレクト・楽天損保 |
| ○ 補償あり※ | 三井ダイレクト・SBI損保(2026年1月以降の新契約から対応) |
| × 補償なし | チューリッヒ・SOMPOダイレクト・JA共済・セコム損保・全労済 |
上表の「補償なし」は、当て逃げ専用の特約・条件がないことを示します。ただし各社の「一般型」の補償範囲や約款の詳細は異なるため、加入している保険会社に直接確認することを強くおすすめします。
使ったときの等級への影響
当て逃げで車両保険を使った場合、翌年の等級は1等級ダウンします。3等級ダウンする「通常の事故」よりも影響は小さいですが、等級が下がることで保険料が上がります。
事故の種類によって等級ダウンの幅が決まります。
・3等級ダウン:対人・対物・車両(自分に過失がある事故)
・1等級ダウン:当て逃げ・盗難・いたずらなど(自分に過失がない損害)
・ノーカウント:弁護士費用特約・ロードサービスなど(等級に影響しない)
1等級ダウン後は「事故有係数」が3年間適用され、その間は保険料が割高になります。修理費が少額の場合は、保険を使わずに自費で修理した方が長期的に得になるケースもあります。
当て逃げされたときの対応手順
① その場の写真・動画を残す(傷の位置・状態・駐車場全体)
② 警察に被害届を出す(物損事故として届け出ること。届け出がないと保険請求に必要な「事故証明書」が取得できない場合がある)
③ 防犯カメラ映像を確認する(施設管理者に相談。相手特定につながる可能性がある)
④ 保険会社に連絡する(どの補償が適用されるか確認し、修理見積もりを取る)
被害届を出さないと事故証明書が発行されず、保険請求ができない場合があります。「小さな傷だから」と放置せず、届け出を済ませた上で保険会社に相談してください。
自分に合った保険を見つけましょう
使うべきか・使わないべきかの判断基準
修理費が少額の場合、保険を使わない方が結果的に得になることがあります。等級が1下がることで翌年以降の保険料が上がるためです。
保険を使う方がよいケース:修理費が10万円以上、または免責金額を大幅に超える場合
自費修理を検討すべきケース:修理費が数万円程度で、免責金額との差が小さい場合
※ 具体的には「修理費 − 免責金額」と「等級ダウンによる3年間の保険料増加分」を比較して判断します。不明な場合は保険会社に試算を依頼することもできます。
- 当て逃げの補償は車両保険の型によって異なる。一般型(車対車+A)なら補償対象
- 16社中11社が当て逃げの補償あり。5社(チューリッヒ・SOMPO・JA・セコム・全労済)は非対応
- 使うと翌年の等級が1等級ダウン。事故有係数が3年間適用される
- 発見したらすぐ写真撮影・警察への届け出・保険会社への連絡を
- 修理費が少額なら自費修理の方が長期的に得なケースもある
※ 本記事の16社比較は各社の約款・公式資料をもとに作成しています。補償内容の詳細は契約条件・加入時期によって異なります。必ず加入先の保険会社にご確認ください。
※ 2026年7月時点の情報をもとにしています。
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