地震で車が壊れた

車両保険
地震で車が壊れた。車両保険が使えない理由と、唯一の対策

地震で車が壊れた。
車両保険が使えない理由と、唯一の対策

元ディーラー×元ネット型損保のオペレーターが監修
「車両保険に入っているから大丈夫」と思っていたのに、地震で車が壊れても保険が出なかった。

実は、普通の車両保険は地震・噴火・津波による損害を補償しません。約款に明記されている免責事項です。知らずに加入していると、いざというとき何も出ません。

この記事では、なぜ地震が補償されないのか、「看板が落ちてきた」ような間接的なケースはどうなるのか、そして唯一の対策を解説します。

なぜ車両保険で地震が補償されないのか

💬
車両保険って、車が壊れたときのための保険じゃないの?地震で壊れたなら当然出るんじゃ…

多くの方が同じように考えます。ただ、車両保険の約款には「地震・噴火・津波による損害は補償しない」という免責条項が設けられています。

理由はリスクの規模にあります。通常の事故や自然災害(台風・洪水など)は損害が分散します。ところが大規模地震は、広範囲で同時に大量の車が被害を受けます。保険会社がすべてを引き受けると保険制度そのものが成り立たなくなるため、地震リスクは約款上で切り分けられています。

ℹ️ 約款上の扱い
損害保険各社の車両保険約款には、「地震もしくは噴火またはこれらによる津波によって生じた損害」を補償しない旨が記載されています。一般条件・車対車+A(エコノミー型)いずれも同様です。
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「車両保険に入ってるのになぜ出ないんですか」という声は、大規模災害のあとに必ず出てきます。加入時に地震の免責について説明を受けていても、いざ当事者になると受け入れがたい気持ちになるのは当然です。

「地震で看板が落ちてきた」は補償されるか

「地震そのもので壊れたわけじゃない。地震で落ちてきた看板に当たったんだ」という場合、補償されるかどうか気になるところです。

📝 能登地震のとき、実際にあった電話

能登地震の発生後、事故対応の回線が繋がりにくくなり、契約担当のコールセンターにこういった相談が入ってきました。

「地震で看板が落ちてきて車に傷が入った。車両保険は使えるか?」

電話口のお客さんは、まだ地震の影響が残っている中で時間を作って連絡してきてくれた様子でした。車両保険に加入していたものの、地震起因の損害として補償できない旨をお伝えしました。

うすうす分かってはいたけれど、一縷の望みをかけて電話してきたんだと思います。落胆しながらも、事実を受け入れるしかない様子でした。

❌ 結論
地震が原因で落ちてきた看板による損害は、「地震による損害」として扱われ、通常の車両保険では補償されません。直接地震に当たったかどうかではなく、「損害の原因が地震かどうか」で判断されます。

これは落下物による損害一般の話とは別です。たとえば地震と無関係に老朽化した看板が落ちてきた場合は、通常の車両保険で対応できる可能性があります。地震が起因しているかどうかが判断の分かれ目です。

補償される・されないの境界線

❌ 車両保険では補償されない
  • 地震で車が転倒・横転した
  • 地震による地割れに落ちた
  • 地震で落下した看板・壁が当たった
  • 地震に伴う津波で水没した
  • 噴火による噴石・火山灰の重みで損傷
  • 地震による火災が延焼して燃えた
✅ 通常の車両保険で対応できる
  • 台風・暴風による飛来物の損傷
  • 洪水・大雨による浸水(車両保険の補償範囲内)
  • 地震と無関係な落下物による損傷
  • 盗難・いたずら・当て逃げ
  • 火災(地震によらないもの)
⚠️ 注意:火災も「地震起因」なら対象外
地震で出火した火が延焼して車が燃えた場合も、「地震による損害」として車両保険の補償対象外になります。火災だから補償されるわけではありません。

唯一の対策:地震特約とは何か

💬
じゃあ地震で車が壊れたときはどうしたらいいの?何も手がないってこと?

対策は1つあります。「地震・噴火・津波危険車両全損時特約」(略称:地震特約)です。東日本大震災以降、多くの保険会社が提供するようになった特約です。

地震特約の基本的な仕組み

項目 内容
補償の対象 地震・噴火・津波による車両の損害
補償の条件 多くの場合、全損または修理費が時価額の一定割合以上の場合に限定
支払われる金額 保険会社・プランにより異なる(時価額の一定割合など)
加入条件 車両保険(一般条件)への加入が必要な場合が多い
保険料 比較的安価(数百〜千円台/年が目安)
⚠️ 重要:「全損」が条件の場合が多い
地震特約は多くの場合、全損時のみの補償です。看板で傷がついた程度の損害では対象外になるケースがあります。特約の具体的な補償範囲は、加入先の保険会社に確認してください。
🎙
地震特約があれば全ての損害が補償されるわけではありません。それでも、全損という最悪のケースに備える意味はあります。特にローンが残っている車を持っている方には確認してほしい特約です。
ℹ️ 特約の名称は会社によって異なります
「地震・噴火・津波危険車両全損時特約」「地震危険補償特約」など、会社によって名称が異なります。加入中の保険の証券またはアプリで「地震」と検索してみてください。

地震特約がある会社・ない会社

地震特約は「すべての保険会社が提供しているわけではない」という点が重要です。各社の公式サイト・約款で確認した範囲をまとめます。

⚠️ 確認方法について
特約の有無は約款の特約一覧に記載されています。「地震」「噴火」「津波」のいずれかの文言を含む特約が記載されていない場合、その保険会社は地震特約を提供していません。
判定 保険会社 備考
特約あり 東京海上日動 代理店型
特約あり 損保ジャパン 代理店型
特約あり 三井住友海上 代理店型
特約あり あいおいニッセイ同和損保 代理店型
特約あり 共栄火災 代理店型
特約あり JA共済 共済
特約あり 全労済 共済
特約あり アクサダイレクト ダイレクト型
特約あり チューリッヒ ダイレクト型
特約なし ソニー損保 ダイレクト型。公式FAQに「この特約を販売していません」と明記
特約なし 東京海上ダイレクト ダイレクト型。公式サイトに「当社では取り扱っていません」と明記
特約なし 三井ダイレクト損保 ダイレクト型
特約なし SOMPOダイレクト ダイレクト型
特約なし SBI損保 ダイレクト型
特約なし 楽天損保 ダイレクト型
特約なし セコム損保 ダイレクト型

※2026年5月時点・各社公式サイト・約款をもとに運営者が確認。内容は変更される場合があります。内容は変更される場合があります。加入先の約款で最新情報をご確認ください。

🎙
ダイレクト型でも地震特約を提供していない会社が複数あります。「ダイレクト型だから補償が薄い」という話とはまた別で、代理店型でも会社によって違います。乗り換えを検討するときは、地震特約の有無も比較ポイントに入れてください。

今すぐ確認できること

今の保険に地震特約が付いているかどうか、確認する方法は簡単です。

✅ 確認手順
保険証券またはスマホアプリを開く
「特約」の一覧を確認する
「地震」「噴火」「津波」という文字が含まれる特約があるかを確認する

見当たらない場合、地震特約は付いていない可能性があります。次回の更新時に追加できるか、保険会社に確認を。

また、現在の保険に地震特約がない場合、他社では付けられるケースもあります。保険料と合わせて比較してみる価値はあります。

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まとめ

この記事のポイント
  • 通常の車両保険は地震・噴火・津波による損害を補償しない(約款上の免責事項)
  • 「地震で落ちた看板に当たった」も地震起因として補償対象外になる
  • 地震による火災延焼も同様に対象外
  • 対策は「地震・噴火・津波危険車両全損時特約」への加入。ただし全損限定の場合が多い
  • 今の保険に特約が付いているかどうかは、証券またはアプリの特約一覧で確認できる

地震は事前に防げません。ただ、「知っていれば備えられた」という後悔は防げます。一度、今の保険証券を確認してみてください。

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※地震特約の補償内容・条件は保険会社・プランによって異なります。詳細は加入先の保険会社または証券でご確認ください。

※本記事の内容は2026年5月時点の情報をもとにしています。

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