自動車保険の等級とは何か。
1〜20等級の仕組みと、知らないと損する話
保険の説明をすると、こう言われることがよくあった。最初は6等級スタートで、1〜5等級は割増になる。知らないまま契約している人が多い。
等級が上がれば保険料が下がる、というのも「半分だけ正解」だ。この記事で等級の仕組みをゼロから全部説明する。
等級とは何か・なぜ存在するのか
自動車保険の「等級」は、正式には「ノンフリート等級」と呼ぶ。個人が契約する自動車保険(ノンフリート契約)に適用される制度で、1〜20等級の20段階に分かれている。
無事故の優良ドライバーには割引を、事故を起こしたドライバーには割増を適用することで、保険料の公平性を保つ仕組み。長く無事故で乗り続けるほど保険料が安くなる。
なぜ6等級スタートなのか
新規に自動車保険に加入するとき、原則として6等級からスタートする。1等級からではない。
1〜5等級は過去に重大な事故を起こした人が下げられるゾーンとして設計されている。新規加入者は事故歴がないため、6等級(割引が始まる最低ライン)からスタートする仕組みになっている。
同一世帯に11等級以上の契約がある場合、2台目以降を7等級からスタートできる「セカンドカー割引」がある。6等級より1つ有利な状態で始められる。
各等級の割引率・割増率
等級によって保険料がどれだけ変わるかを確認しておこう。
1〜5等級は割引ではなく割増になる。特に1〜3等級は基準保険料より大幅に高くなる。現場では「デメリット等級」と呼ぶこともある。重大な事故を複数回起こすと、この領域まで等級が下がることがある。
| 等級 | 無事故係数(目安) | 保険料への影響 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1等級 | 約1.64(64%割増) | 大幅割増 | 最もリスクが高いと評価される |
| 2等級 | 約1.44(44%割増) | 大幅割増 | 事故有係数が適用される期間あり |
| 3等級 | 約1.28(28%割増) | 割増 | |
| 4等級 | 約1.12(12%割増) | 割増 | |
| 5等級 | 約1.02(2%割増) | わずかに割増 | |
| 6等級 | 約0.81(19%割引) | 割引スタート | 新規加入のスタート地点 |
| 10等級 | 約0.65(35%割引) | 割引 | — |
| 15等級 | 約0.50(50%割引) | 大きな割引 | — |
| 20等級 | 約0.37(63%割引) | 最大割引 | 最も優遇される等級 |
等級が上がっても保険料が上がる理由
おかしくない。等級は保険料を決める要素のひとつに過ぎないからだ。保険料の計算式を見るとよくわかる。
保険会社が設定する基準保険料
各種係数をかける
記名被保険者の年齢・免許証の色・都道府県・走行距離・車の年式・型式(料率クラス)など
等級の割引率・割増率をかける
等級が上がってSTEP3の割引率が増えても、STEP1やSTEP2が上がれば保険料は上がる。「等級が上がれば保険料が下がる」は半分だけ正解だ。
等級が上がる・下がる仕組み
等級が上がるとき
保険を使わずに1年間継続すると、翌年の契約から1等級上がる。6等級スタートなら、毎年無事故で継続すれば7→8→9…と上がり、最高20等級に到達する。
等級が下がるとき
- ・ 3等級ダウン事故:対人・対物・車両保険を使う事故(一般的な事故)
- ・ 1等級ダウン事故:車両保険のみを使う事故(自然災害・盗難・飛び石など)
- ・ ノーカウント事故:等級に影響しない事故(相手が100%悪いもらい事故で無過失事故特約を使った場合など)
等級が下がるだけでなく、事故を起こした場合は「事故有係数」が適用される。同じ等級でも事故有係数が適用されている間は通常より保険料が高くなる。この期間は最長3年間続く。
事故を起こすと保険料はいくら上がるか
車や契約内容によって金額は変わるため一概には言えないが、現場の肌感覚では3〜5万円上がるケースが多かった。中には差額が10万円以上になった人もいた。
事故の修理費が少額の場合、保険を使わずに自腹で払った方が長期的に得になるケースがある。等級ダウンによる保険料アップ分と修理費を比較して判断することが重要だ。
- 等級は1〜20等級の20段階。新規加入は6等級スタート(1〜5等級は割増ゾーン)
- 1〜5等級は割引ではなく割増になる。特に1〜3等級は基準保険料より大幅に高くなる
- 無事故で1年継続すると1等級アップ。保険を使うと3等級または1等級ダウン
- 「等級が上がれば保険料が下がる」は半分だけ正解。保険料は等級だけで決まらない
- 保険料は「基準保険料×各種係数×等級割引率」で計算される。料率改定や年齢・免許証の色の変化で保険料が上がることがある
- 事故後の保険料アップは3〜5万円が多く、10万円以上になるケースも。事故有係数が3年間続く点も注意
※ 本記事の内容は筆者の業界経験および各社公式資料をもとに作成しています。割引率・割増率は参考値であり、保険会社・プランによって異なります。
※ 2026年5月時点の情報をもとにしています。
※ 本記事はアフィリエイト広告を含みます。

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