事故有係数とは何か。
3年間保険料が高くなる仕組みと、保険を使うべき金額の目安
事故で保険を使うと、等級が下がって保険料が上がる。ここまでは知っている人が多い。
ただし実は「同じ等級でも、事故有係数が適用されている間はさらに保険料が高い」という仕組みがある。しかも最長3年間続く。2013年10月に導入された比較的新しいルールで、知らないまま更新している人も多い。
保険を使うべきかどうかの判断は、この係数を知らないと正確にできない。
ただし実は「同じ等級でも、事故有係数が適用されている間はさらに保険料が高い」という仕組みがある。しかも最長3年間続く。2013年10月に導入された比較的新しいルールで、知らないまま更新している人も多い。
保険を使うべきかどうかの判断は、この係数を知らないと正確にできない。
事故有係数とは何か
事故で3等級下がるのはわかった。でも「事故有係数」って何ですか?
等級が下がるだけでなく、事故を起こした後は「事故有係数」という追加のペナルティが適用される。同じ等級でも、事故有係数が適用されている間は通常より保険料が高くなる仕組みだ。
事故有係数の仕組み
- ・ 保険金が支払われる事故(3等級ダウン・1等級ダウン)を起こすと適用される
- ・ 同じ等級でも「無事故」と「事故有」では割引率が異なる
- ・ 事故有係数の適用期間は最長3年間
- ・ 適用期間中は無事故で継続しても、通常の無事故係数より割引が少ない
3等級ダウン事故の場合のダメージ
例えば15等級の人が3等級ダウン事故を起こすと、翌年は12等級になる。さらに事故有係数が3年間適用される。「等級ダウン」と「事故有係数」のダブルパンチで保険料が上がる。
20年前にはなかった制度
事故有係数は2013年(平成25年)10月に導入された制度だ。それ以前は存在しなかった。
2013年10月より前は3等級ダウン事故かノーカウント事故しかなかった。1等級ダウン事故も、事故有係数もなかった。それ以前から加入していて、初めて事故で保険を使ったお客さんが保険料の上がり幅に驚くケースがあった。制度が厳しくなったことを知らないまま更新し続けていた人は特にそう感じる。
制度変更のポイント
- ・ 2013年(平成25年)10月より事故有係数・1等級ダウン事故が導入された
- ・ 以前:事故は「3等級ダウン」か「ノーカウント」の2種類のみ
- ・ 現在:「3等級ダウン」「1等級ダウン」「ノーカウント」の3種類+事故有係数
- ・ 制度が厳しくなったことで、事故後の保険料上昇幅が以前より大きくなっている
何年間続くのか
事故有係数って、事故した翌年だけじゃないんですか?
これも誤解が多かった。翌年だけと思っていたお客さんに「3年間続きます」と伝えると、「1年でも負担なのに3年も!?」という反応が返ってくることがよくあった。
事故有係数の適用期間
- ・ 3等級ダウン事故(通常の事故):3年間適用
- ・ 1等級ダウン事故(自然災害・盗難・飛び石など):1年間適用
- ・ ノーカウント事故:事故有係数の適用なし
- ・ 複数回事故を起こした場合:それぞれの事故の適用期間が積み重なる
| 事故の種類 | 等級の変動 | 事故有係数の期間 | 主な例 |
|---|---|---|---|
| 3等級ダウン事故 | −3等級 | 3年間 | 対人・対物事故、一般的な車同士の事故 |
| 1等級ダウン事故 | −1等級 | 1年間 | 台風・水害・盗難・飛び石(車両保険のみ使用) |
| ノーカウント事故 | 変動なし | なし | もらい事故で無過失事故特約を使った場合など |
保険を使うべき金額の目安
事故有係数を踏まえると、「保険を使うべきかどうか」の判断はどうすればいいか。現場でよく使っていた計算方法がある。
基本的な考え方
損益分岐点の計算式
「3年間の保険料増加額 + 免責金額(自己負担額)」と「修理費」を比べる。修理費の方が高ければ保険を使う方が得だ。
具体的なシミュレーション(例:修理費50万円の場合)
保険を使った場合の実質負担額(例)
修理費(保険で支払われる額)
500,000円
免責金額(自己負担・例)
−100,000円
3年間の保険料増加額(概算・例)
−150,000円(年間5万円×3年)
実質的な自己負担合計
250,000円
保険を使わずに自腹で払った場合
500,000円
保険を使うことで節約できる金額
▲250,000円お得
30万円くらいまでの修理費はトントンになることがあるが、50万円以上なら保険を使った方がいい、というのが現場感覚だった。「保険料払うばかりでいつ使うんですか、今でしょ!」と背中を押すこともあった。3年間で15万円の負担増で50万円の修理ができるなら、使わない手はない。
保険を使わない方がいいケース
修理費が少額の場合は自腹の方が得になることがある
例えば以下の条件の場合、損益分岐点は20万円になる。
- ・ 年間保険料の増加額:約5万円 × 3年間 = 15万円
- ・ 免責金額(自己負担):5万円
- ・ 合計自己負担:20万円
この場合、修理費が20万円以下なら自腹の方が得。ただし年間保険料の増加額・免責金額は契約内容によって大きく異なるため、実際には保険会社に概算を確認した上で判断することが重要だ。
使う・使わないの判断フロー
現場で実際にやっていた判断の手順
- 修理費(または相手への支払額)の概算を確認する
- 免責金額(車両保険の自己負担額)を確認する
- 保険料の増加額の概算を保険会社に問い合わせる(料率が分からないため概算になる)
- 「修理費」vs「免責+3年間の保険料増加額」を比較する
- 修理費の方が高ければ保険を使う。逆なら自腹を検討する
保険会社に問い合わせる際のポイント
保険会社のオペレーターは、事故の状況を伝えれば保険料の増加額の目安を教えてくれることが多い。ただし料率クラスや各種係数が影響するため、あくまで概算になる。その数字をもとに自分で判断するのが正しい順番だ。
この記事のポイント
- 事故有係数は等級ダウンとは別のペナルティ。同じ等級でも事故有係数が適用中は保険料が高くなる
- 3等級ダウン事故(通常の事故)では3年間、1等級ダウン事故では1年間続く
- 約20年前までは存在しなかった制度。昔から加入している人ほど驚くケースが多い
- 保険を使うべきかの判断は「修理費」vs「免責+3年間の保険料増加額」で比較する
- 修理費50万円なら保険を使った方が得になるケースが多い。30万円以下は自腹の方が得になることも
- 迷ったら保険会社に問い合わせて保険料増加の概算を確認してから判断する
※ 本記事の内容は筆者の業界経験をもとに作成しています。保険料の増加額はあくまで概算であり、実際の金額は保険会社・プラン・契約内容によって異なります。
※ 2026年5月時点の情報をもとにしています。
※ 本記事はアフィリエイト広告を含みます。

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