事故直後の10分でやること・絶対にやってはいけないこと

事故直後の10分でやること・絶対にやってはいけないこと|元保険会社オペレーターが解説

事故直後の10分でやること・
絶対にやってはいけないこと

元ディーラースタッフ&元保険オペレーターが監修
事故直後の10分が、その後の示談・保険対応のすべてを左右する。

保険会社のオペレーターとして事故連絡を受け続けた経験から言うと、「あの10分に戻れたら」という後悔が一番多い。

この記事では、やるべきことの順番と、やってしまいがちな致命的なミスを全部話す。

事故直後にやること・順番どおりに解説

まず全体の流れを確認する。焦っているときほど順番を間違えやすい。

1
安全な場所に移動・後続車への合図

道路上に停まったままだと二次事故のリスクがある。可能であれば路肩や駐車場に移動し、ハザードランプを点灯する。

2
【最優先】相手の怪我を確認・必要なら救急車を呼ぶ

被害者の救護は法律上の義務(道路交通法第72条)。警察より先に、まず相手の状態を確認すること。意識があるか、動けるか、痛みを訴えているかを確認し、少しでも怪我の疑いがあれば救急車(119番)を呼ぶ。

3
警察に連絡(110番)

物損事故・人身事故を問わず必ず連絡する。警察を呼ばずに示談してしまうと、後から問題が起きたときに対応できなくなる。

4
相手の情報を確認・記録する

氏名・住所・電話番号・免許証番号・車のナンバー・相手の保険会社名。スマートフォンで免許証・車検証・保険証券を撮影しておくと確実。

5
現場の状況を記録する

事故現場の写真・動画を撮っておく。車の位置関係、道路の状況、信号機の位置、スリップ痕など。警察が来る前に記録しておくことが大切。

6
保険会社に連絡する

警察対応が落ち着いたら保険会社へ。24時間受付の事故専用ダイヤルに連絡する。このとき伝えるべき内容は後述する。

⚠️ 救護が最優先である理由

救助行為を行ったかどうかは、その後の過失認定や示談交渉において非常に重要になる。警察を先に呼んで、後から「救急車を呼ばなかった」と言われると分が悪くなる。自動車学校でも習う基本だが、パニック状態では忘れてしまいがち。まず相手の状態確認・救護、次に警察という順番を体に覚えさせておきたい。

絶対にやってはいけない3つのこと

保険会社のオペレーター経験から言うと、後から対応が難しくなるパターンはほぼ決まっている。

① 「全てこちらで負担します」と言ってしまう

❌ 絶対に言ってはいけないひと言

事故直後、相手の勢いに押されて「全部こちらで負担します」と言ってしまうケースがある。この一言が、その後の示談交渉を極めて困難にする。

😅
本来、お互いに保険を使う過失割合になるはずなのに、「全てこちらで…」と言ってしまった一言だけで、相手にどれだけ正しい過失割合を伝えても納得してもらえない。相手保険会社が保険会社同士で決めた過失割合を伝えても、やはり納得しない。ただただ時間だけが過ぎていく。下手すれば、相手が無関係な部署に電話したりする。こうなると悪循環だ。
🎭 やってしまいがちな現場の会話
相手 (強い口調で)あなたのせいでこうなったんだから、全部責任取ってもらいますよね!
NG (焦って)は、はい…全てこちらで負担します…
正しい対応 申し訳ございません。ただ、過失の割合については保険会社を通じて確認させてください。今、連絡先を交換させていただけますか。
📌 例外:相手が100%悪いケースでも

赤信号で完全に停車していた車に追突された場合など、明らかに相手の過失100%のケース以外は、過失割合を当事者同士で決めないことが大原則。悪いことをしたという気持ちは持ちつつも、具体的な負担の話は保険会社に任せること。

② 警察を呼ばずに示談してしまう

❌ 「お互い保険を使わずに済ませよう」の落とし穴

その場では「穏便に済ませよう」と思っても、後から相手が「やっぱり体が痛い」「車の修理費が思ったより高かった」と言い出すことがある。警察を呼ばずに示談した場合、その後の対応が極めて難しくなる。物損事故でも必ず警察に連絡すること。

③ 「すみません」「私が悪かった」と言ってしまう

❌ 謝罪の言葉が過失認定に影響することがある

日本人の感覚として、事故が起きたら「すみません」と言いたくなる気持ちはわかる。ただし「私が悪かった」「こちらの責任です」という過失を認める発言は、後の示談交渉で不利になることがある。「大丈夫ですか」「申し訳ありません」程度にとどめ、過失に関する発言は保険会社に任せること。

保険会社に電話するとき、最初に伝えるべきこと

💬
保険会社に電話したとき、何を言えばいいの?パニックで頭が真っ白になりそう…

オペレーター側から見て「最初にこれを教えてもらえると助かる」という情報がある。以下の4点を準備しておくだけで、その後の対応がスムーズになる。

✅ 保険会社への第一報で伝えること
  1. 事故が起きた場所(住所・交差点名・目標物)
  2. 本人と相手の怪我の状況(怪我あり/なし、話せるかどうか)
  3. 警察への連絡状況(連絡済み/これからか)
  4. 相手の連絡先・保険会社名(わかる範囲で)
😅
オペレーターとして一番聞きたいのは「怪我の状況」と「話せる状態かどうか」。怪我の度合いによって、その後の対応が変わってくる。まずそこを教えてもらえると、こちらも適切な案内ができる。

保険会社に連絡すると、その後の相手への対応・示談交渉はプロが引き継いでくれる。「保険会社を通じて対応します」という姿勢を現場で示すだけで、その後がずっとスムーズになる。

相手が外国人・ひき逃げなど特殊なケースの対処

相手が外国人だった場合

📌 対処のポイント
  • ・ まず警察を呼ぶ(言語の壁があっても警察が仲介できる)
  • ・ 本人確認は在留カードを見せてもらう(外国人は携帯義務がある)
  • ・ 言葉が通じない場合は保険会社のオペレーターに代わってもらう(外国語対応サービスがある会社もある)
  • ・ 逃げられないよう、警察が来るまで現場を離れないよう伝える

相手に逃げられた(ひき逃げ・当て逃げ)場合

📌 対処のポイント
  • ・ すぐに警察へ連絡(ひき逃げは犯罪なので必ず届け出る)
  • ・ 相手の車のナンバー・車種・色・逃げた方向を記録する
  • ・ 近くの防犯カメラ・ドライブレコーダーの映像が証拠になる
  • ・ 自分の保険の無保険車傷害特約・車両保険が使えるケースがある
😅
「逃げちゃおう」と短絡的に考えてしまう人に起こるケースだ。被害者保護は自動車学校でも習う基本。事故を起こした側も、逃げることで罪が重くなる。逃げられた側は泣き寝入りせず、警察・保険会社に必ず連絡してほしい。
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事故直後の「やること・やってはいけないこと」早見表

場面 やること やってはいけないこと
事故直後 安全な場所に移動・ハザード点灯 そのまま道路上に停車し続ける
相手の確認 怪我の有無を確認→必要なら救急車 警察を先に呼んで救護を後回しにする
言葉 「大丈夫ですか」「保険会社を通じて対応します」 「全てこちらで負担します」「私が悪かった」
警察 物損・人身問わず必ず110番 「お互い保険を使わず示談」で済ませる
情報収集 相手の免許証・車検証を写真撮影 口頭だけで確認して記録しない
保険会社 怪我の状況・場所・警察連絡済みかを伝える 「大したことない」と判断して連絡しない
この記事のポイント
  • 事故直後の最優先は相手の救護。警察より先に相手の状態を確認する
  • 「全てこちらで負担します」は絶対に言わない。保険会社同士の示談交渉が成立しなくなる
  • 過失割合は当事者同士で決めない。保険会社に任せることが原則
  • 物損事故でも必ず警察を呼ぶ。現場示談は後から問題になりやすい
  • 保険会社への第一報では「怪我の状況」「警察連絡済みか」を最初に伝える
  • 相手が外国人の場合は在留カードで本人確認・保険会社オペレーターに代わってもらう手も有効
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※ 本記事の内容は筆者の業界経験をもとに作成しています。事故対応の詳細は加入している保険会社にご確認ください。

※ 2026年5月時点の情報をもとにしています。

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