自動車保険の特約、現場で削ってきたものと
絶対に残したものを正直に話す
ディーラーで保険を組み立てていたとき、この質問は毎回のように出てきました。
現場で実際に削られてきた特約、引き止め続けた特約、そしてダイレクト型に変えたときに「消えた?」と思われやすい特約。三つに分けて、正直に書きます。
保険料を削るとき、現場での順番
ディーラーで保険を作るとき、基本的にはゼロから積み上げていく方式でした。補償を一つずつ加えていって、最後に合計金額を見る。
「あー、高いね。どれか外せる?」
この流れは、かなりの頻度で起きていました。そのとき、現場でどの順番で削っていたかというと——
- 車両保険の種類を「一般」→「車対車+A(エコノミー)」に変更
- それでも高ければ、代車特約(レンタカー特約)を外す提案
- それ以上は、補償の範囲を下げるか車両保険自体を外す検討へ
ただ、新車の場合は車両保険の種類変更を嫌がる方が多かった。「新車なんだから一般でないと」という感覚は根強い。となると次の候補が、代車特約になります。
車が修理に入ったとき、代わりの車が必要になります。その費用を補ってくれるのが代車特約(レンタカー特約)です。
これが削られやすかった理由は、ディーラー側の事情にもありました。
当時は、代車として売れていない中古車や試乗車をあてがうことがよくありました。お客さんに代車特約が付いていなくても、ディーラーが車を貸せる状況だった。だから「代車特約いらないかもしれませんよ」という提案が成り立っていた部分があります。
ただ、必ずお貸しできるわけではありません。台数に限りがある。お貸しできないときはレンタカーを借りていただくしかない、というガードトークは必ず入れていました。
- 修理中に代わりの車が必要になる場面はあるか
- ディーラーや修理工場が代車を用意してくれるか(事前に確認)
- 代車がない場合、自費でレンタカーを借りても問題ないか
弁護士費用特約を外したいという方に、必ずこう話していました。
「運転が得意でも、もらい事故の可能性は捨てられません。」
「もし相手に100%過失がある事故に遭ったとき、保険会社もディーラーも、お客さんの代わりに交渉の場に立つことができません。弁護士法で決まっているので、弁護士の方に立っていただくしかないんです。」
この説明をすると、外すと言っていたお客さんが考え直してくれることが多かった。
「事故を起こさない自信」と「もらい事故に遭わない保証」は別の話です。弁護士費用特約は保険料への上乗せが比較的小さい特約でもあります。削る候補にするなら、最後の最後にしてほしい特約です。
ダイレクト型に乗り換えてきたお客さんからよく受けた質問があります。
これには3つのパターンがあります。
パターン①:保険会社独自の特約だったケース
特定の保険会社だけが提供している特約は、別の会社に乗り換えると当然なくなります。「そちらは○○損保独自の特約ですね」とそのまま返すしかない。これは代理店型・ダイレクト型を問わず、乗り換え先にないものはなくなります。
パターン②:名称が違うだけで、実は同じ特約があるケース
一番多かったのがこのパターンです。代表例が他車運転特約です。
「他車運転特約」「他車運転危険担保特約」「他車運転補償特約」など、保険会社によって名称がまったく異なります。「前の保険にあった特約がない」と感じても、名前を変えて同等の補償が含まれていることがほとんどです。
パターン③:取り扱い会社が少ない特約だったケース
一部の特約は取り扱っている保険会社が限られています。乗り換え先で同等の補償がどこまでカバーされているか、契約前に確認しておくと安心です。
- 今の保険に付いている特約の名称と内容を事前にメモしておく
- 乗り換え先で「同じ補償があるか」を名称ではなく内容で確認する
- 不明な点はオペレーターに直接聞く(聞いて答えられないことはほぼない)
まとめ
- 保険料を削るとき、まず車両保険の種類変更、次に代車特約の順で提案していた
- 代車特約は、ディーラーが代車を用意できる前提で外せる場合もあった。今は事前確認が必要
- 弁護士費用特約は「もらい事故」と「弁護士法」の観点から、最後まで引き止めた特約
- ダイレクト型に乗り換えて「特約が消えた」と感じても、名称が違うだけで同等の補償がある場合が多い
- 特約を確認するときは名称より、補償の中身で比べることが大切
※ 本記事はアフィリエイト広告を含みます。
※ 本記事の内容は筆者のディーラー勤務・オペレーター勤務経験に基づくものです。特約の取り扱いは保険会社・契約時期によって異なります。
※ 特定の保険会社を批判する意図はありません。


コメント